先週末の7月13日、札幌で開催された第43回・日本睡眠学会のシンポジウムで、「赤ちゃんの育児と睡眠負債」というタイトルで20分弱の発表をさせていただいてきました^^
シンポジウム「女性の睡眠負債と健康」を企画された明治薬科大学の駒田陽子先生にお声かけいただきました。貴重な機会をいただき、ありがとうございました!
(私の憧れの女性研究者!本当に光栄でしたT T)
ご一緒させていただいた先生方は、皆さまご高名な方ばかりで、ご発表も非常に興味深いものでした。自分のつたなさを痛感します…
「女性の睡眠負債と月経症状・月経周期」(駒田陽子先生)
「更年期における心身の健康と睡眠負債」(廣瀬一浩先生)
「高齢期の心身健康と睡眠負債」(白川修一郎先生)
世界一の短眠国家と言われる日本ですが、その日本の中でも最も睡眠時間が短いのは、40代の女性です。
理由はそれぞれの家庭でさまざまあるとは思いますが、この年代の女性は育児真っただ中。
お弁当作りや家事などのために、家族で一番早く起き、眠るのはご主人を待ってからという女性が多いのではと思われます。
また、今回のシンポジウムでは、どの年代の女性も、生活習慣だけではなくホルモンの変動等で、睡眠負債(継続した睡眠不足)を抱えやすい実態が明らかにされました。
どの年代であっても、母親自身も十分な睡眠時間が確保できるような生活スケジュールを作り、自分の睡眠を後回しにしない意識がとても重要だと感じました。
特に育児中の母親は、夜中に何度も起こされる、自分が起きたい時間よりもかなり早くに起こされる…といったことが日常茶飯事です。
睡眠の質が悪化することは避けられない時期だからこそ、母親自身が布団に入っている時間をどう作っていくかが、とても大事!
今回、東京大学の博士課程での研究をベースに発表させていただきました。
母子に同時に記録していただいた1~2週間の睡眠覚醒のデータ(アクチグラフという活動量計を使用)からも、
・寝落ちしても、そのあと起きて家事をしている…
・父親を待ってから就寝している…
・子どもに早く起こされる…
・夜中に子どもに起こされた後に、自分自身が眠れなくなっている…
といったかたちで、自分の寝る時間の確保を後回しにしている実態が見て取れました。
育児中はある程度、子どもに起こされるのは仕方のない部分があります。(もちろん頻回であれば、改善しないとママが倒れてしまいますが><)
睡眠中に起こされるのが当たり前の中で、母親が睡眠時間を確保するには、母親自身がお布団に入っている時間を長くする必要があります。
出産前は、7時間睡眠で十分だったとしても、夜間に起こされることを考えると、もっと布団にいる時間を長くする必要があるでしょう。
夜遅くに返ってくる父親に合わせて12時に寝て、朝子どもに6時に起こされるような生活だと、確実に母親自身の睡眠時間はそもそも足りていません。
子どもが小さいうちは、起きる時間をコントロールしようにも限度があります。(そもそも6時くらいだと子どもにとっては非常に健全な起床時間ですし…)
母親が元気でいてこそ、赤ちゃんも元気に育つ!
まずは家族みんなで、大人の睡眠をどう確保していくか、家族会議をおすすめします^^
学会から戻った後、夏バテ+結膜炎で体調を崩し…
ようやく体力が戻ってきました。
明日は、流山市でパパママ向けの眠りの講座です♪
今年は非常に暑い日が続いていますね><
赤ちゃんもママもパパも、お体大事にしてくださいね!
西日本の豪雨で被災されている方々が安心して過ごせる日が早く来ますよう、お祈りしております。